なぜAIが“うまく使えない”と感じるのか
ChatGPTや生成AIが注目され、「うちでも導入してみたい」という声が増えてきました。
けれど現場からよく聞こえるのは、「結局うまく使えなかった」「答えが変だった」という反応。
実はこれ、“AIが使えない”のではなく、“問いの出し方=プロンプト”が悪いだけかもしれません。
人口減少・人手不足が進む中で、少人数経営こそAIを使いこなせるかどうかが生産性を左右する時代。
今回は、現場で実際に活用しているプロンプト事例とともに、AI活用の「鍵はプロンプトにある」という視点でお話しします。
プロンプト=“質問力”がAI活用のすべて
ChatGPTは「質問力で差がつくツール」です。
AIは優秀なチームメンバーのような存在ですが、「何をしてほしいのか」「どんな結果がほしいのか」が曖昧だと期待外れの答えになります。
例えるなら、“優秀だけど指示待ちの部下”。その部下に明確な指示を出すことで、初めて力を発揮してくれます。
現場で実際に使っているプロンプト事例
活用場面 | プロンプト例 |
---|---|
SNS投稿の原案 | 「○○というサービスを紹介したい。Instagram向けに親しみやすい文章を3案書いて」 |
お客様対応の下書き | 「40代女性のお客様に対して、商品トラブルのお詫びメールを丁寧に書いてください」 |
ブログの構成案作成 | 「地域支援×SNSというテーマで、SEOを意識したブログ構成をH2/H3形式で出してください」 |
このように、AIは“たたき台づくり”には最適です。最終的な判断や表現は人間が整えればOK。
私が使う時はもっと具体的に指示出しをします。例えばこんなふうに、、、、、

良いプロンプトに含めたい要素(5W1H+α)
プロンプトの質を高めるには、以下のような情報を意識的に入れると精度が上がります:
- 誰に向けた文章か?(Who)
- 目的は何か?(Why)
- どんな内容・ジャンルか?(What)
- どんなトーンや文体か?(How)
- どこで使うのか?(例:Instagram、ブログなど)
- 参考になる書き方やフォーマット(If any)
- 最後に「追加で欲しい情報があれば質問してください」と言っているか?←重要
プロンプト力を鍛える=思考を磨くということ
プロンプトを考えるためには、「自分が何を伝えたいのか」「どんな相手にどう響かせたいのか」を明確にする必要があります。
これは、自社のサービスやメッセージを整理するプロセスにもつながります。
AIを使いながら、自分の考えや戦略を“言語化する力”が自然と磨かれるのです。
✅ プロンプト設計チェックリスト
- [ ] 誰に向けた内容か明記したか?
- [ ] 目的(何のために生成するのか)を伝えているか?
- [ ] トーンや文体の希望を書いているか?
- [ ] 使用媒体(Instagram、ブログなど)を指定しているか?
- [ ] 文字数や件数など、形式を伝えているか?
- [ ] 参考の例や条件を与えているか?
まとめ
AI活用は、“プロンプト=問いの質”で結果が決まります。
人口減少や人手不足の中で、限られた時間と人数で最大の成果を出すためには、AIとの「チームプレイ」が必要不可欠。
魔法のような使い方ではなく、“道具として賢く使う力”=プロンプト力が経営の差を生む時代が、もう来ています。
執筆者プロフィール
柿沼穂乃香(合同会社thLIVE on 代表)
全国の商工会議所や地域企業向けに、SNS・Web活用支援を行うWebマーケティングコンサルタント。
地方創生や文化事業、寺院や伝統産業など、”日本の良いものを世界へ届ける”支援を行っています。
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